2014年5月26日月曜日

金平糖ブレスレット

星降る丘に咲く花は、満天の星の色
蠍のアンタレス
小熊のシリウス
君のために花を摘んで
星も花も実も編み込んで
君のために冠を作ったんだ





以前作った花パーツ、そしてキャンディビーズ、星パーツ、パールにビーズ
淡い色彩でまとまったブレスレットです。
花パーツの製作が一番面倒なところですが、この仕上がりなら満足ですね

アナと雪の女王のイラストが元で知った、イラストレーターのソウノさんのもとへ
お嫁入りが決まりました。ありがとうございます

2014年5月20日火曜日

時には或る世界の話を vol.2


「今日の成果はどうですか」
入口に、眼鏡をかけた長い白衣の男が立っていた
彼はこの天文台の所長である
長く星霰鉱の研究をしている先駆者だ
学生達は深く頭を下げて一礼し、硝子箱へと視線を移す
硝子箱には真綿が敷かれ、その上で星霰鉱が淡く光った

所長は星霰鉱の実験中に研究の代償として片目の視力を失っているが、
義眼の虹彩に星霰鉱を用いて作り嵌めているので、鉱石と同じように瞬く
それは星に魅せられ星に染まった瞳のようで、天文少年達にとっては畏敬の対象だ
所長は此処の街へ赴任して、もう15年になる。
少年達の所属する部は、彼と天文台の研究を手伝う事で部活動をしている

「星霰鉱は、銀河そのものと交信したともいえる研究成果です。
    レポートはきちんとまとめておくのですよ

少年達は頷き、また作業に戻る
歴代の部員達もまた、こうして銀河と語らっていたのだ
かつての自分と、同じように

・・・所長はセピア色に滲む過去へと思いを馳せた
自分の中の時は、まだあの日で止まってしまっているのだと痛感する
(あの日、私は大切な友の手を離すべきではなかった
もっと強く掴まえていたならば、あの暗い星の穴で見失うことなど無かったのに)
彼は罪に苛まれ、もう数十年の間ずっと友を探し続けている
星霰鉱の生成は空に輝く星の中に友を探す過程で、偶然発見された技術なのだ
彼にとっては鉱石云々よりも、別れた友の消息を追うことだけが目的だった

チカ、チカ、と定期的に空を横切る浮島ステラから、天文台へ定時連絡が入る

   星(ステラ)  ヨリ 天文台(オッセルヴァトリオ)

   臨海都市(コスティエルサテライト)  カラ  衛星都市(チッタサテライト)
   アス ハ カイセイ   アメノ シンパイ ナシ
   スバラシイ ホシノヨル ニナルデショウ
   noblesse oblige  ヨイ ヨルヲ  所長(ディレットーレ)

水平線の向こうから、夜の定期連絡船が白い光を放ちながら海を渡る
そろそろ部活動時間の終わりを告げる鐘が鳴る頃だろう
空には数多の星が輝いている






2014年5月15日木曜日

星霰燈(セイサントウ)

路地裏の小さな雑貨屋で、それは売られていた。
店主によれば、蛍のような淡い光を放つ、霰(アラレ)ほどの星屑を集め、
水晶でその光を集めて光らせる仕組みだとか。
道に迷った旅人を惑わせる闇を祓ってくれるというその燈の光は、
天頂のシリウスのように蒼く光る。
8mmと6mmのスワロフスキー、星形のジルコニア。
色味を最小限に抑えたことで、オーロラカラーの輝きが映えます。
キラキラするのでチョーカーヘッドなどがよいかと考えているところ。

紺碧は空、白銀は星


基調のグラデーションと銀色の星
それはまるで紺碧の空を駆ける銀色の彗星

巡り 廻り 
だ、君に会いたかった


Twitterで最近フォローさせて頂いたあるお二人をイメージして作ったものです。

スワロの星を使用した「夜来」


そして、ジルコニアの星を使用した「ラプソディー」


どちらもピアス又はイヤリングなどへの加工を前提としたパーツになっています。
銀の星が揺れて、音がする度に雨の音と重なる蒼の世界。



2014年5月9日金曜日

時には或る世界の話を vol.1

街外れの丘にある古い天文台には

麓の校から天文部の学生が夜毎訪れる


大きな望遠鏡と観測装置の側をすり抜け

鉄製の螺旋階段を上階へ上がり

白く光る石造りの扉を抜ければ

そこには此処へ来る天文学生のため望遠鏡が数台並べられている


学校指定と思しき、揃いの紺色をした上着のポケットから

掌ほどの大きさの鉱石を取り出すと、

望遠鏡の見に取り付けた台に載せる

そして、望遠鏡で蒼空の星を辿り

星と、小さな台に載せた鉱石とを鏡筒で繋ぐように設置した

そして、鞄から取り出したノートへ

光と鉱石の状態を記してゆく


光を吸い込んで、星を映して

鉱石は星霰鉱へと姿を変えるのだ


彼らは、星霰鉱を作る研究をしている

星霰鉱はこの国の特産である

乱立した水晶型テラリウムで光を集め

その下で様々な鉱石から育てるのである

白く脆い石は生活に関わるあらゆる物へ

淡く光る石は技術的な分野に関わる物へ

元の鉱石で性質変化する星霰鉱の研究は

発見から幾星霜、未だ続けられている


 

2014年5月4日日曜日

期間限定ショップオープンします

<オンラインショップ開店のお知らせ>
5/5 9:00 ~ 5/6 21:00
http://wanderings.shop-pro.jp

Twitterで200フォロワー達成記念ということで
36時間限定ではありますが、手元にある作品達を出品することにしました。

☆ショップ利用に関しての注意事項☆

①無断キャンセルはご遠慮ください
・・・お支払いを銀行または郵貯への振込のみとさせていただきます。振込期限は7日以内となります。
振込の遅延及び期間延長は、ご連絡頂いて此方が了解した場合のみ(最大で+3日まで)となります。
遅延に関してのご連絡を頂けない場合は自動キャンセルとなります。
振込期限を遵守できない可能性がある場合は、注文をご遠慮いただきますようお願いいたします

②商品について
基本的に商品は2014年に制作し、Twitterやブログで紹介させて頂いた作品が主となります。
また、イベント参加費などが上乗せされないため、価格は出展時より低めの設定になっております。
通常使用における耐久テストは行っておりますが、繊細な金属パーツを使用しているため、物理的過負荷のかかる使用や入浴時の着用などはおやめください。
また、金属アレルギー非対応のため、ご使用の際はくれぐれも注意して頂きますようお願いいたします

③発送について
発送は全国一律500円頂いております。送料の他梱包材、封筒の分も含まれています。

④破損の際の対応について
パーツの紛失によるものは、代替のパーツがご用意できないことがありますが、チェーン外れや手元に資材ストックがある場合に限り、修理を承ります。

昨年のデザインフェスタ以降より、たくさんの方の応援や励ましの言葉を頂けたことに感謝し、これからもWanderings-worksらしい作品作りを続けてゆけるよう努力を重ねてゆく所存であります。