2014年2月7日金曜日

吟遊詩人の魔法の腕輪

皆様如何お過ごしですか?
明日は関東が大雪予報とのことで、ワンフェス搬入の方やイベントに行かれる予定だった方も天気予報を眺めつつ戦々恐々としていらっしゃるようです。
2月が雪のシーズンですからね・・・南関東はね。


春が待ち遠しいです。



今回はひなうち小飴さん(@hinauchi_koame)から言葉の鍵をお借りすることが叶いました。
言葉の鍵は「ミントブルー&ピンク」「ブレスレット」「文字モチーフ」でした。
可愛らしい色合いだけれど大人っぽく、普段使いできるようにとのご要望でした。
絵描きさんでいらっしゃるひなうちさんが、色々な画材を使って描く様子を想像しつつ、文字を書く・画材・ペン・・・とイメージリンクしながら、RPGの吟遊詩人ぽいなぁなんて思いだして。 短いお話を考えながら組み合わせてみました。


・・・ 不思議な吟遊詩人がおりました。
何処の国からきたのかもわかりませんが、楽器を奏でるその音色は異国の花の香りさえ感じさせるような音で、歌うその曲は誰も知らない言葉で語られているのに、とても懐かしく思わせました。
人々は喜び、吟遊詩人を囲んで何時の間にか宴が始まりました。
吟遊詩人は微笑みながら、その宴の様子を何か紙のようなものに硝子の筆でさらさらと書き綴っておりました。そして、その紙を小さく畳んだかと思うと、腰に下げた様々な色の小瓶の一つを手にとり、蓋を開けてその中へ入れました。
その様子をみていた少女が、詩人に尋ねました。 
「それは、なあに?」
詩人は少しだけ困った顔をして、少女に答えました。
「僕は、言葉を集めているのです。そして、小瓶にたくさん集まったら、これを彼処に持ってゆくのです」
詩人はそう言って遠くを見つめました。今度は少女が困った顔をして首を傾げます。
詩人はその表情をみて苦笑いし、少女の髪を撫でながら小さく呟きました。
「言葉は、砂糖菓子よりも綺麗で、キラキラするものに変わるのですよ」

少女は大人になりました。ある晴れた日、露天商の店先で彼女は、吟遊詩人が持っていたのと似た小瓶を見つけました。その小瓶にはあの日には無かったリボンが結ばれていて、そしてそのリボンは色褪せていたものの、確かにあの宴の夜彼女が髪に結んでいたリボンなのでした。
「お嬢さん、それが何だかご存知かね?」
彼女は首を横に振って
「昔ね。これとよく似たものを持っていた人に会ったことがあるの」
彼女は露天商からその小瓶を譲り受け、家に持ち帰りました。

その夜は星の綺麗な夜でした。彼女はもう何年も開けられていないようなその小瓶を月灯りの下で暫く眺めていました。もう何年も封の開けられていないような様子の小瓶を、そしてその蓋を止めていた色褪せたリボンを、意を決して、ゆっくりと解きました。
「・・・!!」
その蓋を外した途端、懐かしいあの宴の日に満ちていた異国の花の香りや、歌が、光と共に零れるように溢れました。光は蛍火のようにひかり、シャボン玉のようにふわりと舞い上がります。彼女は浮かび上がったいくつもの光を見つめ、そしてあの日吟遊詩人が言ったことを思い出しました。遠く、彼処へ・・・。彼女は窓を開けました。
光は空に舞い上がりました。高く、高く、高く・・・光は空の満天星に紛れてゆきました。<終>

一つはミントブルーを意識したリボンをメインにまとめた華奢なタイプ。少女の頃に出会った、という過去のイメージです。吟遊詩人が綴る硝子の筆で書かれた文字はきっと線が細いだろうな、ということで一筆書きしたような星。そして純真さとキラキラ光る未来のイメージにオーロラカラーのハートをプラスしました。

対して此方は大人になった未来の少女のイメージ。吟遊詩人の持っていた小瓶をイメージした3つのカラーのパーツ。奥にある丸いのはベネチアングラスで、中に箔が入っていてキラキラ。小瓶から溢れたひかりが星に変わるイメージで、あえて小さいサイズのパールと同じ大きさの可愛い形の星を付け、共通点を持たせています。

二つを別々につけることも出来るように、過去のブレスレットと未来のブレスレットにはそれぞれエンドパーツを付けています。
でも、一緒につけてジャラジャラと手首を彩ることも出来たりするギミックぽいものも考えてみたんです。こうすると二つのブレスレットが繋がって物語がまだまだ続いていそうな感じもする…かな?


ひなうちさんに気に入って頂けるといいな。今回は素敵な言葉の鍵を頂き、ありがとうございました。

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